自家移植より半年

今日から10月である。 自家移植から半年経過したということでがんセンターへ受診に行って来た。 血液検査の結果、白血球や血小板などの値は8月初めの頃とあまり変わりなく、普通の人の大体20〜30パーセント低い値であった。 その中でも血液中の形質細…

宮本百合子 『伸子』

宮本百合子の駄メンズウォーカーというか、男運のなさ。 まわりからさげすまれている相手とか、虐げられている男、それはそれなりの理由があってのことなのだが、あえてそのような者へ関心が強く、いったん惹かれてしまうとまわりが見えないくらい打ち込む・…

宮本百合子

秋の連休前に宮本百合子の作品「伸子」などを読んでいたのだが、連休に息子や娘が来ていて感想を書くのが延び延びになっていた。 タイムラグがあったせいか最初の強烈なインパクトや印象はかなり薄れてしまったが、とにかく宮本百合子はすごい作家だと思った…

自民党の総裁選挙

自民党の総裁選挙が結構面白くなっている。 候補者の一人の河野太郎氏が息巻いているからである。 どうやらその背景には元総理の森喜郎氏あたりが、若手の河野太郎氏だけは総裁にしてはならない、と推薦人集めに圧力をかける裏工作をしたからである。 それま…

婚活サイト

連休を利用して下の息子が神戸へ来た。 話を聞けば最近結婚を目指す活動、いわゆる婚活を始めたそうである。 と言ってもネットでお相手探しのサイトに入ったところであると言う。 オフも昔ヤフーの出会いサイトに入っていたことがあるが、それよりはもう少し…

海岸への散歩

母親が亡くなってから三週間になるが、嫁さんは日に何度も何度も溜息ばかりついている。 秋の澄んだ天気が続いているので、少しでも気晴らしになるだろうと思い、誘って散歩に出かけるようにしている。 坂道の住宅街を下りていき連休で渋滞が続いている二号…

たい子と芙美子

先に書いた平林たい子の『砂漠の花』という作品の中に、とうとうお金がなくなって野村夫妻の部屋に二、三日世話になるという箇所がある。 野村夫妻の妻にあたる人は林芙美子のことである。 ≪野村夫妻の部屋に、二三日世話になって、彼女が上手に漬けた漬物や…

平林たい子 『嘲る』

平林たい子の作品を読む。 昭和のはじめ頃そのような作家がいたということは知っていたが、どのような作品を書いた作家かまったく知らなかった。 この時代の女流作家の佐多稲子や宮本百合子、壺井栄などもせいぜい名前を知っている程度である。 先に読んだ林…

国家戦略局

昨日は経済に付いて少し書いたが、今日は政治について少々・・・ 新しい民主党政権では国家戦略局が儲けられ、そこの担当大臣に菅直人民主党代表代行が就任することが内定している。 また外相に岡田幹事長も内定している。 インド洋での海上自衛隊による給油…

郵政民営化とデフレ

久しぶりに経済について書く。 オフはまったくの経済の素人だから、以下はかなり眉唾な話である 最近は世界的に株価もジワジワと快復してきていて、IMFも成長の下方修正をしたりして世界経済は底を打ったとリーマンショックからの回復が言われている。 オ…

空芯采

空芯采(くうしんさい)を食した。http://images.google.co.jp/images?hl=ja&source=hp&q=%E7%A9%BA%E8%8A%AF%E8%8F%9C&lr=&um=1&ie=UTF-8&ei=uQmqStDEDZOCkQXd7fmVBg&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=4 先日生協で空芯采が売られているのをみて…

モズが鳴く

朝方モズの鳴き声で目が醒めた。 少し前までうるさいほどの蝉の鳴き声がしていたことが嘘のようである。 昨日、買物に出るという嫁さんと連れ立って散歩に出掛ける。 嫁さんが銀行へ寄っている間に一人で須磨の海岸へ出た。 駅裏の砂浜ではちょうど海の家を…

林芙美子 「浮雲」

林芙美子のいくつかの短編と「浮雲」を読んだ。 「浮雲」は彼女が書いた戦後の作品の中では一番の長編で、いわゆる小説らしい体裁をした小説である。 作者の視点が登場人物を俯瞰的に眺めるようなところにあり、物語の中に登場するそれぞれの人々の心理や行…

林芙美子 「放浪記」

林芙美子の『放浪記』を読む。 昭和初期に書かれた作品であるが、名作だと思う。 二十歳前半の頃の日記をベースにしている。 文学作品として発表するつもりもないまま、生活に追われながら生きる自分の心の支えとして書かれた文章なのだろうが、かえってそれ…

政治的な軸を

この国の長期政権を担って来た自民党が今回の選挙で大敗してしまった。 政権交代がついに現実のものになったということなのだが、ここまで大負けしてしまったのは総選挙を約一年間に渡って延ばしに延ばして来た自民党の執行部の読みの間違いだったろう。 麻…

葬儀

一昨日嫁さんの母親が亡くなった。 昨日の朝6時半みまかったのだが、もうその日の夕方にお通夜、翌日午前に葬式。 とにかく慌ただしかった。 後ろから追い立てられているうちにすべてが気が付くと終わってしまっていた。 終わってみると、こんなスピーディ…

死刑囚からの臓器移植

先月臓器移植法案の改正案が国会を通過した際、この問題についてオフの考えを7月19日の日記に書いたのだが、その中で極論として少し揶揄的にで死刑囚の臓器移植について書いたつもりだった。 http://d.hatena.ne.jp/offer61/20090719/1248004019 ところが…

中曽根氏の対談

今月の雑誌『文芸春秋』に「自民党政治はいつ終わったのか」というタイトルで中曽根康弘元首相と読売新聞の会長であるナベツネこと渡辺恒雄が対談している。 この対談では中曽根康弘はまるで他人事のように自民党を外部から評しているし、ナベツネは相も変わ…

ウイルス療法

甲子園での高校野球が終わる頃、いつの間にか季節は秋の気配になっている。 オフにとってその印象がもっとも強かったのは、西東京代表の桜美林高校が甲子園で優勝した年である。 この年はお隣の石川の星陵高校が準決勝まで進んだが大阪のPL高校に敗れた。 …

文字化け

昨日田舎から須磨へ帰ってきた。 田舎へは舞鶴に住む弟が電車で来て、彼が運転して北陸道を敦賀まで走り、敦賀からは若狭街道を舞鶴まで運転。 舞鶴から神戸へは福知山線で来た娘が運転手を交代して運んでくれた。 オフはただただ助手席に座っていただけだが…

蛍雪会 和解

また今日も蛍雪会での話題である。 退院して以来マンションに引きこもって、嫁さん以外人と会うこともなくひっそりとした毎日を過ごしていた。 そのせいでブログに書く話題が無くなってしまい、以前のように日記を毎日更新することがなくなっていた。 今回の…

蛍雪会 胞輩意識

前回に続き蛍雪会の話題である。 今回の会の直前に母校の野球部が県代表として甲子園に出場することになった。 オフの母校は農学校として開校してから100年以上経っているはずだから、まさに百年ぶりの快挙と言える。 県大会の決勝戦ではシードされていた…

蛍雪会 オハルさん

大広間での懇親会が終り、近くのお店へ二次会に行く連中、そのまま宿に残る人たち、宿泊しないで帰る人たちと三組に分かれることになった。 オフは数人の男たちと共に二次会へ行くためにフロントへ向かうエレベーターを待っていた。 しばらくしてエレベータ…

蛍雪会

高校時代の同窓会に出席した。 この同窓会は蛍雪会という笑えるような、苦々しいような名前が付いているのだが、三年に一度開かれている。 今回で八回目だということだから、もう24年も続いていることになる。 地元に住んでいた関係でオフも何回目だったか…

記憶

今日よりしばらく田舎へ帰るのだが、昨日あたりからまた眼のまわりの睫毛の根元が腫れてきている。 軟膏を塗ったり抗生剤を飲むなどして療法をしているのであるが、体調が少し下がると何かの菌が勢いを増すみたいである。 先にも書いた生物学者福岡伸一氏の…

「細雪」について

ここのところ毎日日本文学全集の中から気に入った作品を選び出しては読んでいる。 長編、短編にかかわらず戦前に書かれた文学作品は重苦しい雰囲気を背景に持っている。 たいていが近代的な自我を持った主人公が(作者自身のことが多いのだが)、まわりの封…

特攻 やましき沈黙

たまたま昨日NHKスペシャル、日本海軍400時間の証言 第二回 「特攻 やましき沈黙」という番組を見た。 NHKのその番組紹介http://www.nhk.or.jp/special/onair/090809.htmlから・・・ ちなみに第一回目は ≪太平洋戦争の開戦の鍵を握った大日本帝国海軍…

帰郷

退院して以来ズット食べていた玄米30キロがようやく底をついた。 玄米を小型の炊飯器で1日置きに三合炊いて食べているから、一日一合半食べていることになる。 昼には玄米でなくバンや麺やパスタを食べているので、一日二合というところだろう。 宮沢賢治が…

この夏初めて大きな積乱雲を見た。 南の海上に内部から膨れ上がるようにムクムクと盛り上がった雲が、上空では風に吹かれて帯状に横に長く流れている。 その典型的な夏の積乱雲が午後の光を浴びて真っ白に光っていた。 その雲を見ながら嗚呼、夏だなぁ・・・と…

夏の雲と蝉

ようやくここ関西でも梅雨明け宣言が出された。 青空が広がっていて、朝から蝉が競うように鳴いている。 今日で昨年兵庫県立がんセンターに入院してちょうど一年経ったことになる。 一年前は身体(骨)が痛くて、痛くて一人でベッドに寝たり起き上がったり出…