この夏初めて大きな積乱雲を見た。 南の海上に内部から膨れ上がるようにムクムクと盛り上がった雲が、上空では風に吹かれて帯状に横に長く流れている。 その典型的な夏の積乱雲が午後の光を浴びて真っ白に光っていた。 その雲を見ながら嗚呼、夏だなぁ・・・と思ったが、暦上ではすでに今日は立秋なのである。

 女優の大原麗子が自宅で亡くなっていているのが発見され、すでに死後二週間経っていたと言う。
 映画女優と名が付く最後の女だったと思うが、宇野千代原作の映画「おはん」で、気の強い芸者役で出ていたのが印象深く残っている。 優しいだけで稼ぎもないしがない男幸吉(石坂浩二)を妻のおはん(吉永小百合)から奪って、自分の男にしてしまう気性の激しい芸者おかよ役であるが、はからずも時々キッと強い表情になる時がある彼女の一面を上手に出していたように思う。
 また、少し愛して、長く愛して、というキャッチコピーのサントリーのレッドの宣伝が印象に残っている。
 http://www.youtube.com/watch?v=UJi7jYvyblw
 オフも若い頃はサントリーウイスキー、レッドは良く飲んだが、たしかに一瓶500円で安かったのだが、メチャメチャ不味い酒でもあった。

 朝方おかしな夢を見た。
 学校の当番制の週番という役に当たっていて、生徒が帰った後校内を見回り居残っている生徒が居ないかとか、戸締りなどを確認して回る役なのである。 その日の週番の役はまだ少年のオフと魚屋のノボルと造り酒屋のキヨミという三人が当たっていた。 キヨミは町でもお金持ちの造り酒屋の家のお嬢さんで、少年達みんなの憧れの的の少女なのある。 もちろんオフはドキドキしていた。 身体が臭いと困るから風呂に入って身体を綺麗にしようと魚屋のノボルが言ったので二人で風呂に入った。 風呂から上り、脱衣所で服を着て腰を下ろし少し涼んでいた。 その内に風呂から上がってきた同級生の少年達で脱衣所は混み出していた。 気が付くとノボルがまた衣服を脱ぎ始め、もう一度風呂へ入ろうとしている。 あれれ・・・もう一度入るのかと思い、オフも衣服を脱ごうとするのだが、白いシャツを脱ぐとその下に黒いシャツを着ていて、それを脱ぐとその下にまた白いシャツを着ていて、なかなか裸になれない。 そうしてマゴマゴしている内にノボルはさっさと衣服を脱ぎ戸を開けて風呂へ入っていってしまったのだが、戸を開けた先の風呂場が電気でも消えたのか真っ暗だった。 なかなか衣服を脱げなくてモゾモゾしているオフを見て、横からパーマ屋のハセガワが、今から風呂へ入るのは良くないから止めろよ、などと注意してくれる。 たしかに今ノボルが入っていった風呂場はおかしなことに真っ暗だったなぁ・・・などと思う。 ノボルはもう戻ってこないよ、とハセガワがおかしなことを言う。
 そこで目が醒めた。 布団の中で今の夢を思い返していて、フトあることに気が付いた。 同級生の魚屋のノボルは十数年前に、何だか気分が悪いから少し横になるよ、と言ったまま寝ていたのだが・・・そのままクモ膜下出血で亡くなっていたという話を聞いていたことを思い出した。