2009-01-01から1年間の記事一覧

哲学

<死>というものを考えていくと、結局<自分の死>というところに至らざるをえない。 しかも死んでから死とは何であったのか、と考えることはだれ一人として出来ない。 これだけは絶対に相容れない仕組みになっている。 それじゃ<自分は何か>というところ…

週末の外泊

週末、明日上の息子がお見舞いに来るという。 嬉しい事に今朝願を出した週末の外泊だが、採血の結果が悪くないということで、許可が下りた。 上の息子は三十歳半ばすでに結婚して妻と子供が二人いる。 社会に出て会社勤務、結婚、子育て・・・と流れの中を走…

死は死んだ・・・

月曜日に抗がん剤ベルケイドが点滴され、前後にデカドロン40錠を飲んだ夜は比較的ウトウト眠れたが、次の日(火)の夜がよくなかった、よく眠れなかったのだ。 眠れないと言っても頭がパキパキになって眠れないのではなくて、どこかドョ〜ンとした曖昧な眠れ…

ベルケイド入る

いよいよベルケイドによる抗がん剤治療が始まった。 現在のところ日本ではベルケイドはまだ認証からさはど日が経っていなく、臨床の数も少ないという理由で他の抗がん剤との併用は認められていない。 欧米では他の抗がん剤との併用や、病状の初期の使用もす…

抗がん剤ベルケイド

一昨日あたりから熱は出なくなり、胃の重みもとれて落ち着いてきている。 相変わらず夜中の寝汗は続いているが、発汗量も一時のことを思えば少なめになっている。 時々胸骨や肋骨に軽い痛みが走ったりしていたのだが、それも徐々に治まってきている。 ステロ…

入院生活

20日の朝に入院。 用意されていた部屋は二人部屋で少しは助かる。 同室のもう一人の人はリンパ腫で入院して、自家移植をしてリンパ腫そのものは抑え込めて落ち着いているらしいのだが、肺に問題が起きて肺が少しづつ縮んでいて小さくなって来ているという…

再発

骨病変が再発した。 金曜日あたりから夜に39度台の高熱が続いていた。 今日受診した。 インフルエンザの恐れもあるというので、別室に案内されインフルエンザの検査と、採血4本分、採尿があり、待つこと一時間あまりで結果が出てきた。 インフルエンザは…

禍々しい

今月の初め何となく歯茎が浮いたような感じがしていたが、歯磨きをしている時に歯ブラシで傷をつけてしまった。 その後歯茎がだんだん腫れてきて、とうとう痛み出して腫れているのが顔にも表れてきた。 先週初めがんセンターの口腔外科に予約を入れて受診し…

厄払い対祭囃子

今月に入ってから何となく身体の調子が思わしくない。 どうやら体調は下降期に入っているようである。 昨日午前中朝飯のお粥を少し残して、ケダルイ気分のままネットを覗いていると、突然ドンジャン、ドンチンジャンと鉦や太鼓の尋常ではない音がし始めて、…

心のノート

数日前の産経ニュースに 《文部科学省は道徳心育成を重視して小中学生に配布していた道徳教育補助教材「心のノート」は廃止にされる方向》であるとしてあった。 《「心のノート」は、道徳教育を充実させるために文科省が作成。全国の小中学生全員を対象に、…

選択的夫婦別姓

先の衆議院選挙での政権交代から初めての国政選挙である神奈川と静岡の参議院補欠選挙が始まった。 その内神奈川選挙区では 《自民党は、「若さ」「女性」をキーワードに前横浜市議角田宏子氏(42)を候補に選んだ。角田氏は、子育て支援策の拡充のほか、…

老眼

日本文学全集を取り出して日中読んでいるのだが、上下の二段組でとにかく文字が小さい。 文庫本よりもさらに小さい文字なので、眼鏡を掛けないととても読めない。 そこで嫁さんの老眼鏡を借りて読んでいたのだが、最近文庫本どころか、普通の本を読む時も、…

新しい社会のパラダイム

八月の衆議院選挙の際に民主党が掲げたマニフェストの中で目玉のように扱われたのは、15才未満のすべての子供に一律に育児手当てを出すという公約であった。 これに対して先の自民党総裁選挙で立候補した西村議員などは高所得者にまで出す必要はないので、…

宮本百合子 『風知草』

戦後、百合子と獄中にあった夫との往復書簡『十二年の手紙』があるが、戦後これを読んだあの渡辺淳一が男と女の究極の愛の記録と評したとあるが、その内実はどうであったのか・・・ 宮本百合子が戦後最初に書いた『風知草』という作品があり、この作品は網走…

自家移植より半年

今日から10月である。 自家移植から半年経過したということでがんセンターへ受診に行って来た。 血液検査の結果、白血球や血小板などの値は8月初めの頃とあまり変わりなく、普通の人の大体20〜30パーセント低い値であった。 その中でも血液中の形質細…

宮本百合子 『伸子』

宮本百合子の駄メンズウォーカーというか、男運のなさ。 まわりからさげすまれている相手とか、虐げられている男、それはそれなりの理由があってのことなのだが、あえてそのような者へ関心が強く、いったん惹かれてしまうとまわりが見えないくらい打ち込む・…

宮本百合子

秋の連休前に宮本百合子の作品「伸子」などを読んでいたのだが、連休に息子や娘が来ていて感想を書くのが延び延びになっていた。 タイムラグがあったせいか最初の強烈なインパクトや印象はかなり薄れてしまったが、とにかく宮本百合子はすごい作家だと思った…

自民党の総裁選挙

自民党の総裁選挙が結構面白くなっている。 候補者の一人の河野太郎氏が息巻いているからである。 どうやらその背景には元総理の森喜郎氏あたりが、若手の河野太郎氏だけは総裁にしてはならない、と推薦人集めに圧力をかける裏工作をしたからである。 それま…

婚活サイト

連休を利用して下の息子が神戸へ来た。 話を聞けば最近結婚を目指す活動、いわゆる婚活を始めたそうである。 と言ってもネットでお相手探しのサイトに入ったところであると言う。 オフも昔ヤフーの出会いサイトに入っていたことがあるが、それよりはもう少し…

海岸への散歩

母親が亡くなってから三週間になるが、嫁さんは日に何度も何度も溜息ばかりついている。 秋の澄んだ天気が続いているので、少しでも気晴らしになるだろうと思い、誘って散歩に出かけるようにしている。 坂道の住宅街を下りていき連休で渋滞が続いている二号…

たい子と芙美子

先に書いた平林たい子の『砂漠の花』という作品の中に、とうとうお金がなくなって野村夫妻の部屋に二、三日世話になるという箇所がある。 野村夫妻の妻にあたる人は林芙美子のことである。 ≪野村夫妻の部屋に、二三日世話になって、彼女が上手に漬けた漬物や…

平林たい子 『嘲る』

平林たい子の作品を読む。 昭和のはじめ頃そのような作家がいたということは知っていたが、どのような作品を書いた作家かまったく知らなかった。 この時代の女流作家の佐多稲子や宮本百合子、壺井栄などもせいぜい名前を知っている程度である。 先に読んだ林…

国家戦略局

昨日は経済に付いて少し書いたが、今日は政治について少々・・・ 新しい民主党政権では国家戦略局が儲けられ、そこの担当大臣に菅直人民主党代表代行が就任することが内定している。 また外相に岡田幹事長も内定している。 インド洋での海上自衛隊による給油…

郵政民営化とデフレ

久しぶりに経済について書く。 オフはまったくの経済の素人だから、以下はかなり眉唾な話である 最近は世界的に株価もジワジワと快復してきていて、IMFも成長の下方修正をしたりして世界経済は底を打ったとリーマンショックからの回復が言われている。 オ…

空芯采

空芯采(くうしんさい)を食した。http://images.google.co.jp/images?hl=ja&source=hp&q=%E7%A9%BA%E8%8A%AF%E8%8F%9C&lr=&um=1&ie=UTF-8&ei=uQmqStDEDZOCkQXd7fmVBg&sa=X&oi=image_result_group&ct=title&resnum=4 先日生協で空芯采が売られているのをみて…

モズが鳴く

朝方モズの鳴き声で目が醒めた。 少し前までうるさいほどの蝉の鳴き声がしていたことが嘘のようである。 昨日、買物に出るという嫁さんと連れ立って散歩に出掛ける。 嫁さんが銀行へ寄っている間に一人で須磨の海岸へ出た。 駅裏の砂浜ではちょうど海の家を…

林芙美子 「浮雲」

林芙美子のいくつかの短編と「浮雲」を読んだ。 「浮雲」は彼女が書いた戦後の作品の中では一番の長編で、いわゆる小説らしい体裁をした小説である。 作者の視点が登場人物を俯瞰的に眺めるようなところにあり、物語の中に登場するそれぞれの人々の心理や行…

林芙美子 「放浪記」

林芙美子の『放浪記』を読む。 昭和初期に書かれた作品であるが、名作だと思う。 二十歳前半の頃の日記をベースにしている。 文学作品として発表するつもりもないまま、生活に追われながら生きる自分の心の支えとして書かれた文章なのだろうが、かえってそれ…

政治的な軸を

この国の長期政権を担って来た自民党が今回の選挙で大敗してしまった。 政権交代がついに現実のものになったということなのだが、ここまで大負けしてしまったのは総選挙を約一年間に渡って延ばしに延ばして来た自民党の執行部の読みの間違いだったろう。 麻…

葬儀

一昨日嫁さんの母親が亡くなった。 昨日の朝6時半みまかったのだが、もうその日の夕方にお通夜、翌日午前に葬式。 とにかく慌ただしかった。 後ろから追い立てられているうちにすべてが気が付くと終わってしまっていた。 終わってみると、こんなスピーディ…