永遠の嘘をついてくれ・・・

 午前中橋本治氏の「権力の日本人」を読んでいたが、午後から嫁さんがテレビを点けた。 BSで06年の妻恋コンサートの再放送をやっていた。 結局ダラダラとそれを午後いっぱいそれを観てしまった。 拓郎とかぐや姫がジョイントして30年ぶりに野外ライブを行って、集まった観衆は3・5万人だったと言う。 ほとんどオフたちより少し下のオヤジやオバン(失礼)の世代だったが・・・途中で中島みゆきも加わって一曲だけ歌った・・・http://www.youtube.com/watch?v=O9Bsp72aUbM&feature=related 二人の意図というか選曲した歌に込めたメッセージがそれなりに伝わってきたのだが、懐かしさで野外ライブの中に身を置いている人たちに意図は上手く伝わっていたのだろうか? また選曲も、拓郎の場合よくあるヒット曲のメドレーというよりかなり現在の自分を意識して選ばれていて  http://www.youtube.com/watch?v=VpN1zswp_Jw&feature=related それなりの覚悟のある意識を込めて歌っていたと思う。 つまり拓郎もガンに罹患していた自分を意識していて、これが最後コンサートになるかもしれないという覚悟で臨んでいたのだろうと思うのだが・・・http://www.youtube.com/watch?v=rFgZQrrPqyw&feature=related

 内田樹氏が彼の昨日のブログhttp://blog.tatsuru.com/で、21世紀日本のゆくべき道として、<あらかじめ言葉を奪われた子供たちの鎖国論>と題して「鎖国攘夷論」なるものを書いている。
 その中身を大雑把に言えば、世界はこれから後「保護主義的」な外交戦略を強めてゆくであろうとして、今後日本は ≪人口減少(というより適正化)と経済活動の縮小、持続可能な資源利用という流れを「上がり」としてはいかがという提言≫ なのである
 ≪私はここで21世紀日本のゆくべき道として、「鎖国攘夷論」を具申する。鎖国というのは自給自足、エントロピーを最小化するようにみごとにコントロールされた、歴史上もっとも成功した持続可能な社会システムである。≫
 さらに ≪エネルギーと食糧の価格がいずれ高騰するだろう。そして、食糧自給、エネルギー自給がどの国にとっても政策上の最優先課題になるはずである。国家戦略として何が選択されるか。もちろん、まず「少子化」である。人口を減らさないと食糧エネルギーが自給できないからね。それから「無駄な活動の自粛」である。みんな家でじっとしていて、なるべく出歩かない。できたら、庭に畑を作り、鶏飼って、野菜と卵と鶏肉くらいは自給していただく、と≫
 やや笑えるような内容だが、最後に ≪いますぐそういう世界にしろと申し上げているのではない。 「そういう世界でも、まあ、いいか」くらいの気構えでいると、国家戦略の選択肢が増えてよろしいのではないかと申し上げているのである≫ と断りを入れている。
  最近オフが言っていることとかなり重なって来るのだが、ある状況の中で人が考えることはさして違いがないということになるのだろう。
 もちろん少子化などは国家戦略として選択されるものではなくて、人々の無意識の行動の中で選択されてしまう結果がそうなると言うだけものである。 しかし、真面目話、そのような中長期的な展望を持って今を見れるということだけでも、今の見え方、と云うか過ごし方が違ってくることだけは間違いないだろう。