新型インフルエンザ

 今日から春のゴールデンウィークである。 期間中おおむね天気も良さそうであるが、オフとしてはあまり関係がない。 体調は良くないまでも、食事の用意をしていていて、前よりは立っても少し疲れないようになぅたかなぁ、と思うことがある。 味覚はまだまだ本調子ではなくて、とくにスッパイ味と、脂っぽいものに対しては拒絶反応が出てしまう。 だから大、大、大好きな八朔もここのところ食べる気がしない。 植物性のものばかり食べていても減ってしまった体重がなかなか増えてくる気がしない。 そこで動物性たんぱく質や脂肪は主に魚類から取っているのだが、カレイとかガシラとか白身で味が淡白なものが主である。 先日イワシでもウルメイワシなら脂分が少ないだろうと思って塩焼きしたが、少し食べただけでパスしてしまった。 ところが同じ脂分でも、火を通さない状態だとまだ口に出来る。 ドレッシングとか、マーガリンとか、バター類などは食せるから不思議だ。 だったら刺身などはOKだと思うが、まだしばらくは生もの禁止されている身なので、それらも今のところは食べることは出来ない。

 メキシコで発生した豚インフルエンザが大きな騒ぎを引き起こしている。 4月13日に新型のウィルスであることが確認されて以来患者数や死者数が増え続け、ついにWHOは27日新型インフルエンザの警戒レベルが「フェーズ4」に引き上げた。 メキシコでの患者は今日で2000人を越し、そのうち150人以上が死亡したとされている。 日本でも新型インフルエンザが大流行すれば、政府の予想で60万人程度の死亡者が出ると試算されているらしい。 誰でもこのような事態に巻き込まれて自分も死ぬと考えたくはないだろう。 たとえ大流行して多数の人が死んでも、自分だけは助かりたいと思うのが普通だろう。 すでに片足を棺桶に突っ込んだようなオフにとってはどうでもよい。 と言うか、オフが死ぬことで若者が助かるならその犠牲になることを厭わないぐらいに思っている。 亡くなるのが60歳以上の高齢者だけなら、それもよいかとぐらいに思うのだが・・・ところが通常のインフルエンザでは小児や高齢者の死亡率が高いが、スペイン風邪では青年や壮年層に死者が多かったと言われているのだ。

 ≪ウイルスなどが体内に侵入すると、白血球がサイトカインと呼ばれる物質を分泌する。これが炎症を起こして身を守るのが免疫反応だ。
 研究グループがH5N1型の患者から採った気管支や肺の細胞を分析したところ、毎年流行するH1N1型と比べ、炎症性サイトカインの分泌量が異常に高かった。分泌が過剰だと、肺組織が破壊されるなどして呼吸困難になる。
 こうした免疫機能の過剰反応は「サイトカインの嵐」と呼ばれ、スペイン風邪で若者が多く死亡した原因と考えられている。  
 http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2005/11/post_cf3a.html ≫

 ウイルスなどが体内に侵入すると、白血球がそれに対抗するため抗体を作るすることはよく知られている。 抗体が身を守る、これがいわゆる免疫反応といわれるものである。 炎症性サイトカインの分泌量が異常に多いということは、その分泌が過剰だということで、免疫反応が過剰になり、その結果肺組織が破壊されて呼吸困難になってしまうという訳だ。  こうした免疫機能の過剰反応は「サイトカインの嵐」と呼ばれているらしく、どうやらスペイン風邪で若者が多く死亡した原因はこれではないかと考えられているらしいのだ。 つまり、このインフルエンザではウイルス自体が人を死亡させるというより、身体のその過剰防衛反応が致死的な肺炎を起こしているらしいということだ。

 ≪人間の脳は、予想できることとできないことが入り交じった偶有性に対して適応するようにできあがっている。

客観的には同じ状況でも、それを認知する主体によって偶有性は異なる。

経験をたくさん積んでいる人にとっては不確実性は少ないだろうし、経験が足りない人にとっては時に耐え難い不確実性が存在する。

偶有性は、主観的なものなのである。

不確実性に向き合うためには、確実な安全基地が必要である。

安全基地は、他者によって与えられるものであるが、より一般に、感情のシステム内で確実なものと不確実なものとのバランスをとる上での基盤へと概念を拡大することができる。

偶有性に向き合う過程で、人間は時にバランスを崩す。

偶有性を抱きしめよ。 ただし、うまく抱きしめよ。

偶有性の海の中で、自分を見失ってはいけない。
もし見失ってしまったら、海に漂っている、確実そうなものをとにかくつかめ。

確実なことと、不確実なことのバランスをとることを常に心がけよ。≫

 以上の文章は、27日に茂木健一郎氏が彼のブログhttp://kenmogi.cocolog-nifty.com/に書いていた一文である (オフが勝手に一部を削ったりしている)。 これは新型インフルエンザについての茂木氏の思いや警告を文章化したものと考えられるが、まさに味わい深い文章である。