やれやれな、オチ

 今朝保険会社の調査部の人から連絡が入り、車を詳しく検証した結果、相手の車のタイヤが接触しているという結果が出た、と連絡が入った。
 嫁さんはその電話で、これで胸のつかえが晴れてホッとしたわ、と言う。 終始その嫁さんと顔を合わせているオフももちろん、もちろんホッとした。
 明日嫁さんは高速道路の機動隊の支部に出頭して、現場検証並びに事故時の説明を話すことを求められている。 保険の調査部の人はその時に、相手の車が一瞬接触したと主張してください、もちろん当方の検証の結果についてもお話下さい、それに現在は警察は自損事故との見解なので相手の情報などもプライバシーの壁で分からないのですが、それも臆することなく訊いて下さい、との話であった。 さらに保険の調査部の人は、このような微妙な事故の場合一般的に警察はなるべく自分達に検証の手間が掛からないように事故を処理しようという傾向がありますから、そのような誘導に決して乗らないように、というアドバイスも追加されたと言う。 一昨日の夕方警察から明日の現場検証の日時を決める電話があった時に、あなたの車のバンパーの右側に付いていたのはガードレールの錆で、相手の車の塗料などではなかった、とわざわざ断言したという。 それを訊いた時嫁さんは、事故の後自分が見たときバンパー右側に傷が付いていたが、それは黒い傷跡で決して錆の跡のようには見えなかったのにそれを錆だというのはおかしいなぁ、とあらためて思ったことをまた思い出したと言う。 ついに三日前、同じ兵庫県警の西宮署で、窃盗犯を取調べ中係官が居眠りをして被疑者が逃走してしまう、という信じられないような失態をおかしている。 数年前には明石市の警察が花火大会の会場で見物にあつまった人々が身動きできない状態になりながらも、明石署が警備しながらそれを規制することなく放置していたり、神戸西署では路上駐車の問題で暴力団員とトラブルになったという通報を受けたものの、現場に近い交番の警察官が仮眠中で初動捜査が遅れ、これが原因で通報者の大学院生が拉致され、さらには殺されるというトラブルになったと言うのもあった。 組織はいったん内部のタガが緩んでしまうとそれが常態となり、疑いなくそのまま受け継がれていく傾向があると言われている。 
  昨夜は風呂から上った後嫁さんは、疲れたから先に寝るわ、と言って布団に入って寝てしまった。 オフはしばらくソファーでボンヤリしていたが遅れて布団に入った。 夜中の3時過ぎだったと思うが突然嫁さんが寝ながら、なんだかだんだん腹が立って来たわ、と言い出した。 その声でオフも目が醒めてしまった。 一昨日の事故以来ずっとハイになっていた嫁さんだが、それがようやく治まって少し客観的に自分を取り巻く状況を眺めれるようなってきたのだろうと思う。 
 オフはそれに火に油を注ぐような話には持って行きたくないので、突然傷害や殺人事件などに巻き込まれた被害者やその家族などの心の状況など一般論へ話を持っていって、彼女の気持ちをなんとか沈めようとしたが、そんなことで収まるものではなかった。 別の話をしていてもすぐに話はそちらへ戻ってしまう。 ちょうどその夜たまたまオフが見ていた夢の話へ持っていった。 その夢というのは昔嫁さんの幼馴染の男の子のことであるが、その男の子の住所が分かった、と言う夢で、その嘘のような夢の話に嫁さんは奇声を上げたのだが、その話題も長くは続かなかった。
 結局話は5時過ぎまで続いたのだが、こんな時慰める意味で男が最後にすることは一つしかないのだが、現在のオフはとうていそんな状況にはない(涙) もちろんそんな時はたいてい相手から、何を勘違いしてるのよ!と言い出されるのがオチなのだが(笑)、単純な男が最後に頼る切り札は何時もそれしかない・・・まったく、やれやれなオチになってしまったなぁ・・・