幸せというか不幸というか・・・

入院していた頃、娘のところに田舎の母親から何度か電話が掛かってきて、話の途中で突然涙声になりヨヨヨ・・・と泣き出したりするんで困ってしまうのよ、との報告を受けていた。 この母親はオフの親父が50歳ごろに再婚した、オフにとって三度目の母親である。 オフの親父は生涯に三度結婚したたが三度とも初婚の嫁さんを貰ったという・・・まあ、男として幸せというか不幸というか、その辺はよく分からないがそんな親である。 オフはその親父に育てられたのではない。 オフが物心つかない頃にオフの生みの母親が家を出てしまい、その後を親父が追っかけて出て行き、残されたオフは祖父とその内縁の妻に育てられたというわけである。 その親父はオフが高校生の頃二人目の嫁さんを連れて突然帰って来た。 その二度目の嫁さんも祖父達と折り合いが悪く結局出て行った。 その後三度目の嫁さんをもらい近くで暮らしたのだが、年老いてパーキンソン病に罹り最後はいわゆるボケてしまったまま亡くなった。 結局親父もその三人の嫁さんたちも、オフとは一度も同じ屋根の下で暮らしたことはないことになる。 最後の嫁さんは親父の入院の間も昼夜付き添ってくれた人である。 そんなわけで病気になってからの期間がおかしな生涯を送った親父にとって一番幸せな時間だったのではなかったかと勝手に思っている。
 その三番目の母親は現在田舎で一人暮らしをしているのだが、今年たしか89歳になる。 オフが三年前関西で古民家の再生の仕事をはじめたが、その後も最低一月か二月に一度は田舎に帰って元気な顔を見せるようにしていた。 そして昨夏からのオフの入院するはめになり、そのすこし前から母親には会っていないことになる。 年が年だけに一人暮らしが不安になる時が、時々あるのだろうと思う。 そこで田舎の友人にメールを入れて、田舎にも最近出来ているだろう老人施設について調べてもらった。 最近出来たケアーハウス**というのがあるとメールが来て、そこへ電話を入れてみるとそこにはまだ空き部屋が2、3あるとの返事だった。 昨日母親に電話を入れてそれとなく施設の話をして、入ってみる気はないかと訊いたが、どうやら今のところその気はないらしい。 オフがもう少し身体が快復して今度田舎に帰った時に、車に乗せてその施設を一緒に見学してこようかと思っている。
 昨日は久しぶりにケーブルテレビで映画を観た。 「バッファロウ‘66」という映画だった。 主人公の男が刑務所から釈放される場面から始まり、この男がかなり強度の完璧主義的な神経症的な症状を持った男であることが徐々に明かにされる。 さらにそれが過去の彼の育った家庭環境に遠因であることが暗示され、つまり父親や母親がその因をなしていることをやや戯画的なタッチで描かれる。 その両親の前で彼は完璧な息子を演じようとするが、どうしても演じきれない。 その彼に強制的に誘拐されたように付いて行く女をクリスティーナ・リッチが演じている。 彼女は背丈も低く子供のような顔立ちのj女優なのだが、肉体はムチムチの大人という女性でオフが個人的にも大好きな女優である。  これまで「耳に残るは君の歌声」とか「私はウツ依存症のの女」とか「モンスター」などの映画を見ているが、主人公ではなかったが中々存在感のあるの好演を見せている。 ウイキペディアで少し調べたところ、コメディアンの旦那との身長差が40センチあるカップルと出ていた。 オフと嫁さんとの身長差が30センチだから、10センチ負けたことになるなぁ・・・