桜と魚

 今日は金曜日で、今日からこの週末外泊の許可が出た。 今朝定期的な採血検査の他にウイルスのチェックのための採血も追加されていた。 前回の昨年末一時退院の前にして、この検査に引っ掛かって一時退院が2週間ばかり延期された。 今回のこの検査の結果は来週半ばに出るだろうが、何もなければ来週末にいよいよ退院ということになるだろうと思う。 この後は外来に来て定期的な健診をうけることになる。 それを続けていて血液中の形質細胞の増加が見られない限り再治療ということはない。 この病気の場合再発は避けられないとされているので、その期間が何年続くのかだけである。 また、たとえ再発ということになってももう二度と今回のような治療は受けることはない。 治療がハードすぎてもう身体が耐えられないと考えられているからである。 そこで次の治療は最近話題になって厚生労働省から許可されたサリドマイドとか、ベルケイドと言われる新薬の投与ということになる。 それも入院までしなくて通院しながらの点滴とか注射をするか、あるいは経口薬として出されたものを期間を決めて飲む程度の治療となる。 塗料としてはその程度だが、ところがこれららの薬もかなり副作用が強いらしい。 これらの薬が効く割合はデーター上約3割ぐらいだと出ているので、その内の3割に入れば、又しばしの延命ができることになるだろうと思う。 
 今日は帰りに明石市魚の棚という商店街に立ち寄って、今朝や昼の網に入った新鮮で安い魚を買って帰ってそれを調理して食べる、これが今のオフの何よりもの楽しみである。 そして、そう、そう、今が満開だと訊いている桜を、日が暮れかかる頃の薄ボンヤリした気配の中で、この世のものと思えないような桜を・・・今年もまた見れることである。
 帰る須磨のマンションだが二、三日前からリフォームしてもらっている。 リビングと隣の和室との間の仕切り壁を取り外し、和室の畳をはがして絨毯敷きにしてリビングを広げるという簡単なリフォームだ。 今回和室の天井や壁面は触れないので、そこだけは和室仕様のまま残ってアンバランスな部屋になるが、とりあえずこの状態で一度住んでみて再度改装をプランするつもりでいる。 次の改装は少し良くなってから材料を買って来てオフが自分でやろうとひそかに考えているが、問題は嫁さんがそれを許してくれるかどうかである。 今回リビングを広げたのは、リビングへベッドも持ち込み今後ベッド上の生活を強いられるようになっても、普段人が居拠するリビングで一緒にいたいなぁと考えたからである。
 今朝の採血の結果が上がってきた。 昔女子マラソン有森裕子がインタビュウーに答えて、自分で自分を褒めてあげたい、というセリフを言ったことがあったが、今そんな気分だ。 今月に入ってグランという白血球を上げる薬を入れていないにもかかわらず、白血球が3700(正常で5000以上)と再入院時よりも1000ほど高いし、赤血球も306万(正常で410以上)、ヘモグロビンが9・6(正常で13・6以上)で再入院時程度、血小板に至っては19・7万(正常で14万以上)ともう正常人の範囲だし、肝臓の指標GOTは34(40以下)、GPTは40(35以下)とほぼ正常値に近くまで下がってきている。菌の感染を示すCRPも0・1(0・5以下)で正常範囲。 白、赤血球などの値が正常から見て低いのは骨髄への抗がん剤のダメージがまだ残っている証拠であるが、ここへ来て回復力もかなり上がって来ている。 後は・・・瞬発力と持続力が戻れば・・・ 何を考えているのだ! オフ君(笑)