円高と金相場

 最近の経済の動きの中で良く分からないことが二つある。
 基本的なことなのかもしれないが、オフにはよく分からない。 そのうちの一つが最近の円高であり、もう一つが金相場の動きである。 今日の円相場は反落したというがそれでも92円台である。 それに現在日本の円だけがアメリカのドルに対して値上がりしていて、その他のすべての通貨はドルに対して値下がりしている。 ついこの前まで110円前後でもみ合っていた頃からみると、20円近くの値上がりをしていることになる。 アメリカのいくつかの金融機関が倒産して信用不安が起きた。 そんな国の通貨が信用をなくして、サブプライムローン問題では比較的損失が出なかった日本の円へ避難するのは分からない訳ではない。 だが、日本だって史上最大の八百兆円ほどの財政赤字を抱えて、財政的には破産寸前に近い状態なのである。 一時日本の低金利に目を付けて、円キャリー取引というのがヘッジ・ファンドなどが盛んだったが、今回の不況で他の国々金利や株価も下がっているから、今更円のキャリー取引もないだろうと思う。 今回の世界的な不況で投資信託などで海外投資していた人達は酷い目に逢っているだろう。 株や不動産の値下がりの上にこの円高でダブルパンチを食っているはずだ。 それに嫌気が差して投資を解約して資金が戻ってきて円が買われていることもあるような気がする。 
 だが、この問題はやはり緊急避難的にドルを売って円へと余剰資金や資金が逃げてきているとみるべきだろう。 そうだとするといずれ経済が落ち着くと円は売られて値下がりに転じるだろうが・・・今回の不況は景気循環的なスパンの不況ではないので、現在の状態つまり円高ががかなりの期間続くと見てよいような気がする。 そうなると資源もなく貿易で稼しかない国である日本の不況は当分続きそうである。

 次に金相場であるが、これはネットを知らべた結果、裏サイトに近い情報だが、おおよそ納得いく答えが見つかった。 少々長いが興味のある人は読んでみる価値はあると思う。
 http://www.tanakanews.com/081107gold.htm
 
 このブログを書いている田中宇さんの情報は反面教師として読んでいるが、彼個人で国際ニュースをいろいろ調べて考えながら書いているところがすごい。 二、三年前頃から知っていたが、当時はかなり眉唾なことを書いているなぁ、と見てあまり読むこともなかったのだが、最近の彼は変わってきたので時々読んでいる。 上記の<操作される金相場>という話の中でも、彼自身も自嘲気味に書いているが最後の二十行ほどは彼の政治陰謀説でこれはまさに眉唾なお話なので読む必要はないと思う。