基軸通貨

外泊二日目、昨日アンコウ鍋の残り汁で粥を作り、干カレイを焼いて食べた。 お昼には太刀魚の焼き物とイカと里芋の煮物、マッシュルームの粥。 夜は鶏の手羽入りの水炊きである。 

 世界的に株価の値下がりが続いている。 為替相場も安定せず、円はドルに対して95円というこれまでの最高値にまで値上がりしている。 投資家達が経済の先行きに不安を感じ、とりあえずサブプライムローンの被害が少なかった日本の円を買って様子を見ようという流れになっているのだろ。 今は円高だとは言え、いずれ経済の見通しが立ったところで緊急避難的に買われた円はドルやユーロに買い戻されるだろう。 その時に円は再び値を戻すことになるだろうが、その数値がどのあたりに落ち着くのか・・・。 しかし為替相場の変動の度に、輸出がふるわなくなるとか、海外旅行が安くなってお得だとかワイワイと騒がねばならない。 しかし、ここへ来てアメリカの経済の長期的な凋落は誰もが認めるところだが、そのアメリカのドルを基軸通貨から外さないかという声があまりでてこない。 アメリカのドルは一国の通貨であると同時に、世界的な基軸通貨としても流通している。 しかし、現在の世界にはドルに代わって世界の基軸通貨になれるだけの力のある通貨はない。 これまではアメリカ経済が圧倒的に強くその影響力があったので、これまではドルがアメリカと通貨と同時に基軸通貨であってもあまり弊害も出ていなかったろうが、ここらあたりで新しい世界共通の基軸通貨を定め、アメリカのドルと区別してもらいたいものである。
 通貨の供給量であるマネーサプライは世界とアメリカ一国内の経済状態と異なる動きを示して当然なのだ。 この先アメリカが何らかの原因でインフレやデフレに陥っても、世界全体の流れはアメリカの動きに巻き込まれたり、同調した動きを取る必要はない。 大きく広がった世界市場全体を流れを見た上で共通の新通貨の供給量を世界銀行が決めれば良いことである。 このような提案をサミットの席でそろそろどこかの国が提案すべきである。 おそらくアメリカは反対するだろう。 アメリカにとって基軸通貨がドルであるメリットは有形無形にあるのだろうし・・・だが先行きが不安定なこの時期にこそことを一気に進めること大切だろうと思う。 世界がじわじわと多極化し始める前に、誰かが猫の首に鈴を付けることを言い出さねばならないし、今がまさに適時だと思う。  つい10年ほど前にEUでは加盟諸国にユーロを普及させた実績がある。 ユーロと新しい基軸通貨とは少し事の事情が違うが、そのノウハウを生かして事を進めれば大きな混乱起きないのではないかと思われる。