科学技術の予測

 相変わらず体調の悪さは続いている。 多分サリドマイドを倍量に増やしたのが原因だろうと思うが、とりあえず来週の受診日までこのままで行って、薬の量を減らせるか医師と相談してみる。 錠剤ならば半分に割って1・5錠と言う飲み方もあるが、カプセルなので割って半分と言うわけには行かない。 終日身体がだるく頭がボンヤリしていて、ブログに長い文章や込み入った文章などあっても頭が痛くなりそうでハナから読む気になれない。 時々骨の、おもに肋骨のあたりの痛みがあるのだが、ジワリと病状が現れてきているのだろうと思う。 最終的には副作用は我慢して病状を無理にでも抑えるか否かになっていくのだろう。 三度の食事の用意とブログに日記を書くことを自分に課した日課としてきたが、それもこの先どこまで続けれるか。 それでも今のところ何とか食事の用意はこなしている。 昨日は嫁さんに手伝ってもらって大好きな餃子を包んで焼いたし、今日は小あじのから揚げの甘酢アンカケである。

 サイエンスニュースに今後30年の科学技術の予測が載っていた。
 http://www.sakigake.jp/p/news/science.jsp?nid=2010061001000732

 31 がんの転移を抑止する薬剤。
 32 さまざまな組織になる人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った再生治療
 33 アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を完全に治す治療法

 さまざまな組織になる人工多能性幹細胞(iPS細胞)での再生治療が32年に実用化するなどの予測である。 あと20年後の話なのである。 また、33年には遺伝子情報などから患者ごとに薬の効果が予測可能となり、内科治療での入院日数を半分にできるだろうとしている。
 環境関連では1回の充電で電気自動車が約500キロ走れる高性能電池が25年、砂漠の緑化技術が29年、化石燃料に頼らない航空機が38年に、それぞれ普及すると予測している。
 このような科学技術の進歩がわれわれに幸せをもたらすという話に40年前の二十歳代なら単純に喜こんで受け入れていたが、今ではものごとはそう単純なものではないと知っている。  たとえば最近は無洗米というのが出てきてお米を磨がなくて炊けるというので主婦達の間で人気だそうだ。 糠を使って玄米を精米するという不思議な技術が科学によって開発されたからだ。 たしかにご飯を炊く前にお米をギシギシと磨がなくてよいので楽だろうが、それでたしかに楽ができるのだが、だからどうなのよ、と言われても答えようがない。 お米ぐらい自分で磨げよ、と言いたい気がするが、忙しいのよ、と言われれば答えようがない。 たしかに忙しいのである。 問題は新しい技術で楽になるはずのわれわれが、その技術の恩恵に浴するために、なおいっそう働かざるを得なくなり、前にもましてますます忙しい日常を過ごしているということだ。 40年経って科学時術はめざましく発達したが、その分われわれがそれだけ幸せになれたのか・・・40年のタイムラグを知っている今では簡単にそれに同意できない。 医療でいえば病気の治療が新たな次の病気を生み出していると言えるし、相変わらず紛争やテロは続き、貧困な人たちや、傲慢で奢れる人たちや、自殺者もいっこうに減らない。 科学技術の進歩それはそれで良いとしても、そこにわれわれの未来の幸せを重ねて描くことや、バラ色の夢をうんぬんする手合いの言動をまともに信じてはならない。