アメリカ国債

 今日も抗がん剤の点滴に病院へ行ってきた。 採血の結果は落ち着いていて悪くないので予定通り点滴を入れてもらう。 今日はオフの主治医が出張で他の医師の診察を受けたが、二人で診ていた患者を一人で診るので待たされた上に、点滴を入れるケモと呼ばれる化学療法室も混んでいて、午前中の出掛けたが帰ってきたのは午後5時である。 病院の待合に置いてある座りの悪いソファーに座っていただけなのだが、ずいぶん疲れてしまった。
 一昨日銀行の人が嫁さんに会いに来て、投資信託のことで話しをしていた。 嫁さんの持っている投資信託は主としてヨーロッパの10カ国の国債で運用されているものらしいが、ここのところユーロ圏のギリシャの国家財政が破綻しそうな雲行きで、その後に雲行きの怪しい国アイルランドポルトガル、スペインなどの国々も控えていると言う。 じゃあどこが良いの?という嫁さんの性急な質問には銀行員ははっきり答えないが、アメリカ国債や為替などが意外と安定しているなどと言う話しもチラリと挟んでいるのが聴こえて来た。
 経済に関してはまったくの素人のオフだが、アメリカは昨年度に続き今年度も巨額の財政赤字が予想され、今後国債引き受けが減少すれば、アメリカ政府ひいては米ドルに打撃となることぐらい予想できる。 経済のイロハによれば、国債引き受け先が減少する→長期金利が上昇する→財政コストが急増する。 また長期金利が上昇すれば→銀行の貸付利率も高くなる→景気への悪影響が出る。 
 そこで経済ニュースを調べていたら以下のようなのがあった。
 ≪米財務省2月16日発表によると、09年12月末時点の日本の米国債保有残高が、08年8月以来1年4か月ぶりに中国を抜いて首位となった。 
 日本の保有残高は前月比115億ドル増の7688億ドル(約69兆円)と2か月連続で増加。 中国は7554億ドルと、前月比で342億ドル減少となった≫ 
 なるほど・・・日本の機関投資家アメリカの国債が当分比較的安定していると見て現在買いに入っているのようだ。 一方二位に落ちたが中国だが、アメリカ国債から金積立を進めるなどと外貨準備の多様化を進めたり、長期国債から短期国債に切り替えたりしているようである。 米国債の下落を予想して、それに備えて資金を分散しているのだろう。 どちらの動きがより先を正しく読んでいるのだか分からないが、岡目八目のオフには今後の経済の流動に興味が尽きない。