たかがセンサーのことだが

 今日の日記は昨年末に下書きしていたのですが風邪を引いてしまい転載せずにそのままになっていた分です。 
 台所の流し元の照明器具が点かなくなった。 釣り戸棚の下についていてシンクの上を照らしていた20ワットの蛍光灯二個である。
 数日前から突然消えたりしていて、おかしいぞと思っていた。 ここの照明にはスイッチではなくて、手などをかざすとセンサーが感知して点くような方式になっていた。 念のため蛍光灯そのものを取り替えてみたがダメである。 ということはセンサーの故障であることは間違いないだろう。 不便なので嫁さんがさっそく近くの電気店に電話したら、そこの電気店の人が来て器具の型式などを記している番号を控えて行って、後に連絡が入った。
 メーカーに問い合わせたがそのセンサーはもう製造中止になっているので、残念ながらセンサーだけの取替えは出来ないという答えだった、と言うことである。 そう言われて嫁さんは仕方なく照明器具本体を含めての取替えを頼んだが、取り付け費含めて1万数千円するという話だったという。 それを聞いてコノヤロウと思った。 センサー1個が悪いだけで後はどこも悪くないはずなのに・・・と思ったからだ。 オフが思うに、たしかにその型式のセンサーは製造中止になっているかもしれないが、探せば似たようなセンサーはその後も製造しているはずだろうから、それを見つけて取り替えれば済むことである。 またセンサーは手に入らなくてもスイッチならどこにでも売っている。 そこでセンサーの取替えは止めて、新たに手前でスイッチを取り付けることにして電気店に注文のキャンセルを入れた。
 まず本体からセンサーへ出ている線をニッパーで切った。 すると線は2本ではなくて黒、白、灰、赤、緑の線5本なのである。 ムムム・・・であって電気に詳しい田舎の友人に電話を入れた。 テスターを持っているかと聞かれたが、そんなものは手元にはない。 それならばブレーカーを切って五本ある線の内二本ずつスイッチにつないでは電気を流してみるしかないと言われる。 仕方なくそのようにしたが、これがまたやりにくいのである。 線はヨリ線でエナメル線のように細くて短い上に位置が釣り戸棚の下だからである。 つなぎようによってはブレーカーが飛ぶこともあると聞かされているから、おっかなびっくりの仕事となる。 赤と緑、黒と白などと関連ありそうなのを選んで線をつないでは切ってあるブレーカースイッチを入れた。 どころがすべてをつないでも灯りは点かなかった。 仕方なしに照明器具自体を取り外してみた。 線が3本基盤に入っていて基盤から5本の細い線がセンサーに入っている。 線が二本であればプラスとマイナスでことは簡単であるが・・・いろいろ苦労して二本線を選び出して電源につないでめでたく蛍光灯は灯った。 しかし、そんなことに半日も掛かってしまった。 取り付け、取り外しと仕事がしにくい位置だったこともあるが、それよりあまりにも力がない、集中力や持続力がないことに自分の事ながら驚かされた。 少しやっているとすぐに疲労感が出てハアハア息が荒くなってしまう。 あらためて今の自分は80歳ぐらいの身体だなぁと思った。
  結局苦労してスイッチを取り付けて流し元の蛍光灯は点くことになった。 それはそれで良かったが、今回のことで電気メーカーの対応には腹が立つ。 今日このような件だけでなく、どのような大手メーカーでも製品を修理して再度使うということがなくなっている。 すぐに新しいものに買い換えたほうがお得ですよと言う。 それがしごく当たり前だという顔をしている。 そのくせ省エネだとかエコ商品だとか言って新しい商品を売り込んでいるが、何のことはない自社の売り上げを伸ばすことだけを考えているだけなのだ。 下請けに部品を発注する時はギリギリまで値を下げさせて、消費者には新製品を買い換えさせて儲けを出している。  
 そのような姿勢を続けていると、遠からずそのような企業は行き詰る時が来るに決まっている。 そんな腹立たしく、インチキ臭いことがいつまでも続く訳がないからだ。 近い将来水平分業化の流れで現在の日本の一流メーカーが成績不振に陥ったとしても、それは当然の成り行きだろう。