読書

 朝の検査の時に採血があったが、それ以外は検査など何もない一日だった。
 病院のベッドに横になって双調平家物語12巻目を読んでいる。 物語は平家絶頂期で鹿ヶ谷で後白河院の寵を受けている藤原成親、俊成、西光などが平家滅亡の謀議を謀ったとして清盛の兵に捕縛されるところである。 この後、中宮として内裏に入った清盛の娘、徳子が男御子を生み、この御子が後の安徳天皇となるのだが、まさに平家の絶頂を迎え、後はその繁栄は坂を転がり落ちるばかりとなってしまう。
 同時にラルフ・イーザウ著『パーラ 上・下』という少年少女向けのファンタジー作品も読んでいる。 イーザウはドイツの作家で、あの『モモ』の作者ミヒャエル・エンデの見出された作家。 主人公パーラが住む都市で言葉が失われていくーー詩人たちが言葉を失い、物言えぬ人になる病が流行り出す、という設定で話が始まっている。 この作品の事は全く知らなかったが娘が図書館で借りて来て読んだというのを、さらに娘から借りて読んでいる。