水餃子

 一昨日の日記の中で ≪われわれが自由に使える時間をある一定の時間をその企業に提供しているということでもあって、その見返りにお金を貰っているということも出来る≫ などと書いたが、書きながらこれは昔読んだミヒャエル・エンデ著の『モモ』の中に似たようなセリフがあったなぁと思い出していた。 気になっていたので今日その『モモ』を調べてみた。 『モモ』の話の中に時間泥棒と言われる灰色の男たちが出てくる。 灰色の男たちは時間貯蓄銀行の勧誘員であって、彼らは言葉巧みに人々に「時間を有効に使う」ことを薦める。 生活や生産を「効率化」すれば「時間が浮く」から、その浮いた時間は自動的に時間貯蓄銀行に貯蓄され、将来はそれに利子がついて戻ってくると誘うという美味い話なのだ。
 だが結局、この勧誘はネズミ講のような詐欺であって、貯蓄された時間は「灰色の男たち」の生命維持に使われてしまい、「時間を有効に使って」貯蓄した人々には戻ってこないことが後半で明らかになるのだが・・・まあ、興味のある方には是非一読をすすめる一冊である。


 今日夕方上の息子夫婦が子供(オフには孫になる)を二人連れてお見舞いに来てくれた。
 朝から思い立って小麦粉を捏ねて水餃子を皮から作っていたのだが、20年ぶりぐらいで作る水餃子はなかなか上手く出来てくれない。
 皮を麺棒で伸ばした後、打ち粉を十分しておかないまま重ねておいたら、皮と皮がくっ付いてしまった。
 夕食を急遽水炊きに切り替えて、マトモな餃子を鍋に入れて食べることにした。