フロドとサム

 昨日は朝飯の用意を自分でした。 朝飯は芋粥に味噌汁、お漬物というシンプルなもの。 ところがおおよそ出来上がったころで、立っているのが辛くなってしまった。 しばらくソファーで横になって休んでいたらその後何とか食事は出来るようになったのだが、あらためて自分の体力のなさを思い知らされることになった。 それでも懲りずに夕食の煮物も自分で作ったが→ 再びダウン→ 休憩→ しばらくして食事というパターンは変わらなかった。 食べることと作ることが何より好きなオフなので、漬物も先日大根と白菜の切り漬けを作っておいた。 切り漬けを漬けた時は流し台の前で30分以上立ちっ放しでいたのだが、何ともなかったのになぁ・・・日によって微妙な体調の変化があるのだろうか。 スーパーなどで買ってきたお漬物は塩漬けといっても単純に塩だけではなく、少しは日持ちさせるために防腐剤的なものを使っているのだろうと思う。 そのあたりの微妙な味の違いが嫌な感じとなって食後に口の中に残ってしまうのだ。 オフは味や匂いに対して今はかなり過敏になっているのだが、それが味の違いとなって感じているのだ思うのだが、これは良いことなのか、悪いことなのか・・・よく分からない。
 
  トヨタ自動車は22日、2009年3月期の連結営業損益(米国会計基準)の予想を、従来の6000億円の黒字から1500億円の赤字に下方修正した。 前期(08年3月期)は過去最高の2兆2703億円の黒字だったが、この予想通りだとすれば一気に前期より2兆円4000億円利益を減らす計算になる。 その大きな原因は世界的な不況による販売数の減少が第一だろうが、円高による為替差損も大きい。  これまでは円は110円から120円ぐらいをウロウロしていたと思うのだが、その原因に日銀がゼロ金利を続けて意図的に円安に誘導してきたことが上げられている。 そうすることによって大企業を中心にして輸出によって外貨を稼ぎ易くしてきた。 円安に誘導することで外需型好景気を維持してきたという訳である。 好景気が持続的に続いたと言われていたこの時期だったが、われわれ一般庶民にとってはほとんどそのような好景気という実感はなかった。 一方外需型の大企業はこの時期に毎年史上最高益を更新し続けていたのである。 

 オフは企業の経営者サイドは儲かる時に会社として、あるいは個人的にも沢山ボーナスなどを貰って儲けるのはこれはある程度構わないことだと思う。 その経営者の先行投資や見通しが正しく、つまり経営判断が正しかった結果のご褒美を受け取ることは当然といえる面があるからである。 
 また、その時にただ儲けるだけでなくその余剰資金の一部を内部留保金として積みまして、儲からない時に備えること、これも同時に大切なことだろう。  儲からない時は経営者も従業員も同様にその不況に耐えねばならない。 会社が内部保留金を積みますのは、儲からない時にそれを取り崩していくことで不況に耐えるためにだ。 その金を従業員が将来への不安をいだかないように使う、従業員が安心して働ける環境を作り出すことに使う、不況の時こそ経営者はそのことに心を砕くべきだろう。 そのような関係であってはじめて主従の間に、人は石垣人は城、という信頼できる関係が築かれ、それが将来的に会社を支える土台骨となるはずだ・・・でも、このように考える経営者は日本にはもう居なくなったようである。 日本の経営者も今は従業員のことより株主であって、つまり株主への配当のことだけを考えている、それがグローバル化以来のやり方となってしまった。 現在派手にリストラという奥の手を繰り出している会社が次期の株主総会で無配を選ぶとは思えない。
 先期2兆2703億の大幅な黒字の内のどれだけを内部保留したか知らないが、赤字を出すと言っているトヨタもおそらく次期に無配を選ぶと思えない。 そうだとすると結局利益は株主への配当のために繰越金として内部留保していたことになる訳だ。

 最近たまたまケーブルテレビで「ロード・オブ・リング」を見ていたが、その中でホビットのフロドとサムの主従の関係が目に付いた。 本当に苦しい時に助け助けられる人間的な二人の理想的な関係を見ていて以上のようなことをぼんやり考えていた・・・。